おねえちゃんのブログ

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裁判体験記その5

 一方が来ていなかったために解放された人たちが帰り、少し人数が減ったところで、今度は職員がトラフィックスクールに行きたい人を募る。この辺りで恐らく裁判のシステムを説明するビデオも見せられたのだが、前後関係の記憶はあいまいだ。ビデオの内容も、緊張のあまりほとんど覚えていない。ははは・・・

 ちなみにトラフィックスクールというのは、認可を受けた民間業者が実施している、ほぼ1日がかりの講習会だ。講習の最後に交通法規に関するテストがあり、ここで合格すれば違反の記録が消える。もちろん有料。結構いい値段を取られるはずだ。
 どうして皆、トラフィックスクールに行くのか? それは違反の記録があると車の保険料が高くなってしまうからだ。具体的にどのぐらい保険料が上がるかは経験がないので分からないが、ほとんどの人がトラフィックスクールに行くところを見ると、かなり高くなるのだろう。
 ただしトラフィックスクールは8カ月に1回しか受講できない。8カ月以内に違反を繰り返した場合は、諦めて高い保険料を払うしかない。違反の記録が消えるまでは、その後違反がなければ何年とか、前歴がきれいなら何年とか、いろいろ細かい決まりがあるのだろう。自分の身に関係があったことがないので、よく知らない。

 さて裁判所に来ている人の中には、私のように切符を切られたことに納得できずに来ている人もいれば、違反した事実を争うつもりはないが「25%の無罪放免、それがダメでも罰金の減額」を期待して来ている人もいる。後者の人たちにとっては、相手の警官が来ていた時点で結果は出ている。彼らは当然、トラフィックスクールに行きたい人の列に並ぶ。それに裁判で争った後で結局有罪になると、トラフィックスクールに行けなり、違反の記録を消すことができなくなる場合があるらしい。裁判所に出廷するところまでは誰でも比較的気軽にできるが、本当に裁判で争うにはそれなりの覚悟が必要なのである。
 ここで私の気持ちもかなり揺れる。運悪く(?)私に切符を切った警官は来ていやがる。これから何組が実際に裁判に臨むのか分からないが、被告人が勝訴する確率はかなり低いことだろう。私の頭の中で声がする。「裁判で負けたらトラフィックスクールに行けなくなるかもよ~、そうしたら車の保険料がガーンと上がっちゃうんだぞ~。ここで素直に諦めて、トラフィックスクールを希望する人の列に並んだほうがいいんじゃないの~?」
 実際、何度かイスから腰を浮かせかけた。右腕で肘掛けを押して立ち上がりかけた。しかし結局、私の体はイスから動かなかった。
 夕べ見た映画(The Mist)を思い出せ! あの映画の主人公は最後の最後で諦めたばっかりに、最悪の結末を迎えてしまったではないか! あの映画を前夜に見たのは、きっと偶然なんかじゃないんだ!(いや偶然だと思うけど・・・、すげーこじつけ・・・) 最後の最後まで諦めちゃいけないってことだよ!
 え~~~い! ここまで来たら最後まで潔く勝負だ!!!
(続く)