独立記念日の週末が明けた月曜日のこと。Nextdoorという近隣住民が情報交換したり不要品を売買したりするウェブサイトに売りに出していた物に対して、買いたいというメッセージが突然4通も届いた。そうそうホイホイ売れるような品物ではなく、しばらく出品したままになっていたところ、なんで急に???と思った。今なら、すべて同類の「詐欺師」からのメッセージだったのだと分かる。
そうとは知らずにNextdoor経由で、最初に問い合わせてきた相手とメッセージのやり取りを始めた私。グロリアと名乗るその相手は、品物は私の近所に住んでいる妹が取りに行くと言う。支払いは自分がするから、何かネット送金システムを使っていないか、と聞いてきた。
今の借家を契約した際、大家さんに「家賃はZelleで払ってほしい」と言われた。家賃は、アパートなどで管理人が常駐していれば小切手を手渡しでいいのだが、大家さんは別の場所に住んでいる。小切手を郵送で家賃を払っていたこともあるが、今の大家さんは郵送途中で小切手を盗まれ、支払先を書き換えられて換金されたことがあるそうで、家賃郵送は避けたいと言う。
Zelleが何なのか実は未だによく分かっていないのだが、多くの大手銀行のオンラインアカウントから利用できる、手数料無料の送金システムらしい。相手の口座番号が分からなくても、電話番号やメールアドレスを使って送金できる。
というわけで、つい先週、Zelleに電話番号を登録し、初めてZelleを使って家賃を払ったばかりだった。
さっそくZelleを活用する場面が出てきたと、この時点では少し喜んでしまった。そして「Zelleを使っている」と答えたところ、自称グロリアはすかさず、「代金25ドルをZelleで送金した」とSMSで連絡してきた。
ところが直後に、いかにもZelleからと見せかけたSMSで「あなたのZelleアカウントはビジネスアカウントではないので送金を受け取れない」というようなメッセージが届いた。さらに「500ドル追加して525ドル送金してもらえ」というようなことが書いてあったので、意味不明だと思ってすぐに消してしまった(証拠として保存しておけば良かった)。
さて、詐欺師の連携プレーが光るのは、ここからだ。間髪入れずに自称グロリアから、「今、Zelleのサポートと電話している。あなたも電話してほしい。25ドルはすでに私の口座から引き落とされてキャンセルできない。あなたが対応してくれないと、25ドルが無駄になってしまう」というような内容と一緒に、電話番号が書かれたSMSが届く。
この時点でまさか詐欺だと思っていない私は、ついうっかり、その番号に電話してしまった。ここからが地獄の始まりだ・・・。
詳しく書いていくと非常に長くなるので可能な限り端折るが、電話の相手は私にいくつものアプリをインストールさせてきた。画面を共有して次々とアプリを切り換えさせ、ああしろこうしろと指示してくる。入力する内容や数字もすべて指示してくる。
後から考えればおかしいことばかりなのだが、こちらが何か質問しても即「すぐにお金を受け取れるようになるから」「本人確認のために必要なこと」「これをやらないと受け取れない」と言っては次の操作を指示。こちらに冷静に考える隙を与えない。今考えると本当に愚かだったが、Zelleのサポートと話していると信じてしまっていたので、つい従ってしまった。
自称グロリアからは、定期的に「あなたがそのまま続けてくれないと、私のお金が無駄になってしまう」というようなSMSメッセージが届く。
今考えれば、なんでZelleの認証のために他の金融関連アプリをあれこれ入れる必要があるのか?と思うが、その時はついつい「そういうものなのか?」と思ってしまった。振り込め詐欺にひっかかる人を全く笑えない・・・。
自称Zelleのサポートは、10万ドル単位の金額の送金操作をやらせようとするが、当然セキュリティシステムに拒否される。金額を変えてアプリを変えて何度も操作する度に拒否される。何度も拒否されるもので、こちらも「送金操作をしても拒否されるから大丈夫なんだ」という気になってくる。後から思えば、なんでそれが本人確認なのかと思うが、口達者に「これは認証に必要だから」などと言ってくる。
1時間以上もさんざんあれこれ操作させされて、何度も「もういい」「時間かかり過ぎ」と止めようとするが、口達者に押しとどめられる。最終的にZelleの画面で420ドル(月額送金限度枠に残った送金可能額)の送金操作をするように指示された。何度も拒否の意思表示をしたが、「すぐに返金されるから」「認証のためだから」などと言われ、私もZelleのサポートと話していると信じていたからついつい操作をしたら1回目は無事に(?)送金されなかった。つい油断して言われるがままに2回目の送金操作をしてしまったら、今度は本当に送金されてしまった。
我ながら、本当に愚かだ。まんま、振り込め詐欺にひっかかってんじゃん。
さすがに本物のZelleから「送金しました」とSMSが来た時点で我に返り、自称Zelleのサポートとの電話を即切り、速攻で使っている銀行に電話をかけた。事情を説明し、恐らく420ドルは返ってくるだろう、とのことだったが、お陰で銀行口座が凍結されてしまった。銀行支店に行けと言われたので翌日近くの支店に行ったところ、数日間の凍結期間が終わってから、全く新しい口座を作らなければならないそうな。当然、口座番号も変わるそうで、各種引き落としなどの登録口座番号も変更しなければならない。ってか、凍結されている間の送受金はどうなるんだ? もういろいろと最悪だ。ってか、返す返す、我ながらなんて愚かだ。取られた金額はある意味最小限で済んだし、おそらく返ってくるとのことだが、それより詐欺師に騙されて1時間以上も踊らされて、挙げ句に実際に送金操作までしてしまった自分の愚かさがショックだ・・・。
それにしても、先日、1枚しか必要ではない遊園地のチケットを3回も買う羽目になってしまった件といい、ここのところ私の金運、最悪なんですけど・・・。
吉方位に引っ越したはずなのに、なんで???(もちろん偶然、引っ越した方角が6月の吉方位だっただけで、吉方位を考えて引っ越し先を選んだわけではない)
よくよく考えてみれば、実は引っ越す前、5月にも似たような「接触」があったな。私が売りに出している物について、その時連絡してきた相手は「(妹ではなく)弟が近所に住んでいるから取りに行く。支払いは自分がする」という話だった。今回とほぼ同じじゃん。しかし当時はネット送金システムを何も利用しておらず、そう伝えたら連絡が途絶えた。売る機会を逃して残念だと、その時は思った。実際には、ネット送金システムを使っていなかったお陰で騙されずに済んでラッキーだったのだと、今なら分かる。
そんなこと言っても仕方ないと分かってはいても、大家さんが家賃の支払いにZelleを使うように言ってこなければ、今回も騙されずに済んだのに・・・などと思ってしまう・・・。
騙されても「めんどくせぇ」からと訴えなかった猪木さんみたいに、「命を取られる以外はどうってことない」と、泰然として構えていたいものだけれど、残念ながら猪木さんのような「超人」にはなりきれず・・・。
実は来月で満期になる定期預金をどうするか、思案中だった。利殖目的で契約している生命保険も、住所変更をきっかけに書類をよく見たら利回りが全然良くないことに気付き(契約したのが低金利時代で当時としては悪くなかった)、解約すべきかどうか迷い中だった。どちらかを、お薦めだとよく聞くインデックス投資に回そうか、などとも考えていた。しかし金運最悪の今、なにか動きを起こすとロクな結果にならない気がしてきた。どちらもとりあえず据え置き(定期預金もおろさず、そのまま次の一年定期に繰り越し)にしておこう。とにかくしばらくは(運気が変わるまで?・・・って、いつだよ?)、できるだけ何もせずにやり過ごしたほうが良さそうだ・・・。














